第228章 心配しなくていい

橘凛は彼の心情を痛いほど理解していた。惨状を呈する室内と、未だ安全とは言い難い周囲の状況を一瞥し、冷静に告げる。

「北畑修がついている。スバルのほうは、ひとまず心配ない」

彼女は言葉を続ける。

「彼は間違いなく最善の医療措置を講じるはずだ。それよりもこちらだ。北畑伸弥は倒れたが、まだ奥の手を残している可能性は否定できない。レイヤが部下を連れて到着し、完全に場を制圧するまでは動かないほうがいい」

一条星夜は、橘凛の手によって鮮やかに無力化され、床で苦悶の声を漏らすボディガードたちを見下ろした。そして窓の外、静寂を保ちながらも不穏な気配を孕んだ療養所の敷地に目をやり、彼女の懸念が正当であ...

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